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≪攻められて≫

ちょうど1年くらい前に祇園バーテンダーから、1人の女性を紹介されたわけだが、あまりにも意気投合してしまい恋愛には発展することはなく、いまや親しい友人となっている。

お互い言いたいことをズケズケといえる関係は、もはや古い友人かのようだ。

そんな彼女から年末に指摘されて、デートの練習が始まったのだが……

だいたいダメ出しの指摘を何度も受けている。

「ほんまに彼女を作る気あるの?」

「それは言わなくて良いハナシやで…」

などと、指摘を受けているわけだ。

けっきょく俺がひとりでいる期間が長すぎて、ホンネを言えばあまり彼女を必要と思わなくなったし、どのように作れば良いのかすら忘れてしまったのかもしれない。

そんな彼女から頼まれて、彼女の友人と食事に行くことになっていた。

友人というのは専業主婦なんだが、彼女の話を聞いては羨ましく思っていたらしいが、面倒な相手を紹介もできないし、俺の練習相手になら適当だと考えていたようだ。

が、昨日になりドタキャン。

どうやら日曜に風邪をひいてしまったらしい。

ならば、ってんで来週にライブを控えてることもあり、Absolute★Rocksのスタジオリハーサルをすることにした。

火曜日は彼女が木屋町に出勤日なので、食事に行っていれば最後に報告を兼ねて俺も顔を出すのだが、それも当然キャンセルだ。

早く配達を済ませてスタジオに向かおうとしていると、こてっちゃんと立誠校前で遭遇。

どうやらバドミントンの練習をしていたらしい。

彼の上達は俺のケツに火をつけることになる。

4月は練習に参加してない俺に対して、副キャプテンから突き付けられたメッセージかのようだ!

立誠校を横目にスタジオに向かい、ライブのセットリストを反復してリハーサル3時間終了。

だが……

ヤスキチからボーカルのダメ出しを受ける。

ライオンが抜けたいま、もはやギターバンドではなくボーカルがメインなので、今までのようなレベルではダメ。

「個人的な問題はしらんけど、ライブまでは店に来て個人練習せなあかんわ!」

と強く言われ、今日からライブ当日まで5年ぶりに【SS】へ通わねばならなくなった。

もちろん週末は練習どころではないだろうし、平日のみとなるだろうが……

18時にスタジオを出て家路を急いでいると、祇園バーテンダーからメールがやってきた。

どうやら若いバーテンダーたちが数人で、木屋町の彼女の店に行くのだが俺にも来いと誘っているのだ。

しかし俺は予定が狂ったので行くわけにはいかない。

というか、どうも彼女を姉のように慕う彼らの作為的なものを感じずにはいられない。

それは間違ってるのに……

丁重に断って、自宅で夕食を作っていると……こてっちゃんから【寅】へのお誘い。

翌日からヤスキチの特訓を受けねばならない俺には、しとかねばならない事が山積みとあったので断って作業をすすめる。

ようやく一段落ついた23時に、やっとJack Daniel´sをグラスへと注ぐ。

するとバドミントン倶楽部の副キャプテンから、日曜日の夜に右京体育館で練習しないか…と、メールがやってきた。

俺は事前に、こてっちゃんから電話を受けていたので、だいたい想像ができた。

こてっちゃんが上達すると俺が焦る、それで俺が上達するとキャプテンが焦る。

この構図で競い合うのが、チーム全体のレベルアップには一番なのだ。

まるで俺がサボって抜かれてるかのような挑発ともとれるが、それも愛情であることは身にしみてくる。

もちろん参加だ!

メールを終えたところに、今度は山科のナースからの電話が……

「今からFlat0214行くけど、来ない?」

そりゃ翌日は市場休みやけど……俺だって行きたいけど……今からなんてムリやわ!

お断りしてベッドに横になった。

なんだか周囲から、攻められてばかりの1日だった。

しかし、すべてが俺の事を考えてくれてのこと……

毛布にくるまりながら愛を感じた0時過ぎ。

ciao

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